ウスケバ・ロゴ ウスケバ・ロゴ ウイスキー造りに欠かすことの出来ない「水」そして「樹」。自然の力が生み出す「生命の水」。

2007年11月29日

自分の目標

もうすぐ12月。
今年も後1ヶ月に迫ってきましたね。今年は、本当に移転から、自分自身の結婚からいろんな意味で大きな出来事がありました。

今年の目標は自分探し。
バーテンダーとしてまた、人としてどうあるべきか本当に考えた一年でした。

まだ未熟なせいか、様々な外部からのノイズに翻弄されていたこの頃、自分自身の信念というものを高めることが大切。

自分の同級生たちもすごくいろんな意味で迷う年頃で、やはりお店でも色々と相談を受けることがあります。

そんな中、自分もこれからどう生きていくか、また自分自身をどう活かしていくか・・・。
考えさせられることが多々あります。

ですがお客様に『美味しい』とか『本当に楽しかった』とか言われる度、バーテンダーという生き方を選んで本当に良かったと思う瞬間を感じる事ができます。

人と人とのふれあいとそれと重なり合う時間がBARの空間。

なんともいい瞬間ですよね。

お酒もそうだと思います。

今この瞬間に貴方と出会うために、何年もの時間を経て出逢うことができた。
その瞬間、新しい出会いを感じることが出来る。
それって本当に大切なことだと思います。

その交差する場所に立ち会える自分は本当に幸せだと感じる。

自分の目標は、この瞬間をさらに伝えて、皆様に楽しんでいただくことです。

デモね・・・・・・・・・・・・・・・・。
本当の目標は、スコットランドへ行くこと!!!!!!!!!!!

願わくば、スペインのシェリーボデガもまわりたいですね。

年末ジャンボあたらないかなぁ~~~

・・・・・・・・う~ん、なんて打算的な・・・・・・・・・。

いけるように努力します。


  

2007年11月26日

ギンコーと銀杏?

先日、このサイトでも有名な肥土氏が作る日本の蒸留所のモルトをブレンドした画期的な1本が、手元の届きました。

正直言いまして、このイチローズモルトには以前から興味を持っていましたが、なかなか飲む機会も無く今まで飲んだことが無かったのですが、この度の企画に対して大変興味を持ちまして、遂に購入!

さてお味は?

うん!爽やかで、芳醇な甘み。フィニッシュにもエグミが無くすっきりとしたキレがあるウィスキーでした。食前ないし食中にも合いそうですね♪

ギンコーとは『銀杏』という意味だそうで、次の日についついしゃれで銀杏を買ってきて、焼き銀杏と一緒に飲んでみました。

うん、ベストマッチとまではいかないけど情緒があってすごくいいかも?
こういうお遊びもモルトを飲むときの楽しさですね。

  

2007年11月24日

伝統ある職人の姿

昨日の仕事中、とある物を切っていたらこれまで10年以上愛用してきた庖丁が「ピキ!」・・・・・!!!

かけた・・・・face07
ショックだ。今まで本当に愛用してきたので、この事件は本当に辛い。
自分がまだ料理人の駆け出しの頃、初めての給料で買った思い出深い庖丁。
やはり特別な思いがあります。もちろん、もう何度も研いでいますからだいぶ小さくはなってきましたが。
ですがこの削れた分だけ、腕が上達すると昔、シェフに言われたことがあり大切扱ってきました。

自分で直そうかとも思いましたが、ちょっと修復にかなりの時間が掛かりそうだったので、10年以上も使ってきましたので、ここいらでメンテナンスという意味もこめまして今日、仕事が始まる前に市内にある刃物屋さんの『菊秀』さんにお邪魔してまいりました。

こちらのお店は、超がつくぐらい老舗のお店らしく出迎えてくれたのは老夫婦の二人。

旦那さんは、もう70は超えていらっしゃるだろうという方で、大人しげですが優しい目をされていました。奥様のとても素敵な方で、すごく気さくにお声をかけていただきました。

庖丁ケースからそのかけて物をお見せして一言。
「どういう風に削ろうか?ここをこうすると使いやすい状態に持ってくることが出来るし長持ちするよ」
え!?そういうやり方があるんですか?という感じに僕の持ってる常識にはないようなお答えで、その理由も事細かに教えてくれました。

そして、修理には日数が掛かるということでしたのでさてどうしたものか?やはり今日の仕事に必要だしなぁ。
そうだな~もう一本新しいのを久しぶりに買おう!どうせよく使うし色々な意味で自分にご褒美だ!

ということで、同じ形の牛刀を奥様を交えてご相談。

今まで使っていたのは、「MISONO』というメーカーの庖丁で、質はかなりいいものでした。

菊秀さんにもこの「ミソノ」の庖丁はかなりありました。
海外向けの庖丁も多く、おくには氷彫刻専用の彫刻刀や美容師さんのつかうハサミも多数展示されていて、このお店の専門性がわかります。

そして、奥様と相談した結果「やはり今まで使ってきていたミソノと同じ形のものが一番手にしっくりくると思いますよ」とアドバイスを頂き、実際他の庖丁も手にしてみましたが、確かに何か違和感がある。

何かとはいえないが、やはり違うのです。そして奥様が、『みその』の工場に伺ったときのことを事細かにお話していただき、その職人の魂が入っている庖丁の素晴らしさを教えていただきました。

ということで、修理に出した庖丁とまったく同じ物を買うことにface02


そして仕上げをどうするかという旦那さんからの申し出に、『仕上げって?』となりました。

確かに最初は錆止めの油がついているので、一度研ぐのですが仕上げとは一体?

とだんなさんにお伺いを立てたら、「今までの庖丁は片刃にわざとしているよね?」
!!よくお分かりになりましたね。というか、ほとんど見てもいないのに・・・。
なぜ!?やはりこの方すごい。

僕らは絶対、この角度やらあの角度やらであちこちから見て判断するのに一瞬で見極めることが出来るなんて!

最近は、よく両刃の物をわざと片刃にすることで材料がくっつきにくくする方もいらっしゃるのですが、自分のは、正直そうなっただけなんですけどね・・・お恥ずかしいです。

結局、両刃にしてはもらいましたが前の修理に出した物は、片刃に仕上げていただくことに致しました。

庖丁を研いでいる旦那様の姿は、まさに食に携わる人間にとって医者のような存在。

刃物のことをよく知っているからこそ、その職人のつかいたいように仕上げてくれる。

また自分達も夫婦で仕事をしているのでこの老夫婦の姿は、本当に勉強になりました。

頑固そうな旦那様とそれを理解してくれている奥様の姿はとても理想的で、長年のなせる業なんだなぁと思いました。

そして、最後に領収書を書いてくださったときのことです。
奥様が『但し書きは包丁代でいいです?』ときかれ、そのようにとお願いすると
『私はねぇ、昔のほうの漢字を使うけどこの字わかる?』
『?』
『昔の漢字はね『庖丁』って書くんですよ。こっちが本当なんですよ。それにこれじゃないと庖丁じゃぁ無いんですよ。だいいち(包丁)じゃ味気ないしね』

まったくもって恐れ入ります。  

2007年11月22日

ベスト・コンディション

なぜこのブログを書いたかという理由は、自分が尊敬している先輩バーテンダーのブログを見てからだ。
最近、自分のお店に置いてあるお酒のコンディションが気になり、すでに封を空けて時間が経っているボトルをチェックすることが多い。

特に自分のお店は、移転に伴いお酒を移動時にガチャガチャしてしまったという心配もあったので移転時にチェックはしたのですがもう一度改めてチェックをすることにした。

(こちらのボトルは参照表品で今はもうすでにからですが、以前は小瓶に小分けして酸化を遅らせていました)


自分は以前のお店でも結構モルトが中心になっていたので、空いているボトルはかなりあり時間が経つにつれ味わいが芳醇になる物もあれば、やはり酸化による香りの低下、味わいのふくらみの減少には本当に苦労をしてきました。

その度にお客様にお安く提供をしてきたのですが、やはりなるべく皆様にはいい状態で飲んでいただきたいという思いもあり、中にはもう出せないという物も出たりするときもあった。

管理という部分では、パラフィルム等を使いなるべく揮発がしないようにはしてまいりましたが時間には勝てないのです。

移転をした今、これを機会にと思い、開ける量もおいてある量も少なくしてはいますが、前のお店に開けたOLDボトルに関してはまだ状態のいいものだけを置くようにしました。

ですがやはり封をお開けてから時間も経っているという点から以前の袋井時代(地代の安い時)からのお値段でお出ししております。

これはお客様に正直にお出ししたいという気持ちと職人達がこのお酒を作るのに努力した尊敬の意を込めているからです。

もちろん今まさにいい状態というものもあります。
それは本当の意味でのベストコンディションなのでしょう。

開けるタイミングや飲んでいただくタイミングにも合わせたコンディションの維持。

これは本当に難しいですね。

先輩のブログにも書かれていましたが、お酒の寿命の判断は、僕らバーテンダーに掛かっていることですからね。

改めて考えさせられました。今後の対策を練りたいと思っております。  

2007年11月19日

まさひろ林檎園からの冬の贈り物

本日青森県は弘前市から極上のサン富士林檎が届きました。さてさてどう料理いたしましょうか?そのままフレッシュで使うビックアップルも良しだし、焼いた感じで造るのもいいですね‥('-^*)ok艶もかなりいいですしきれいな林檎です。(林檎が赤くなると医者が青くなる)という言葉の通りにりんごは本当に栄養価の高い果物です。だいぶ寒くなってきましたからお風邪を召されている方も多いことでしょうがまずは予防が大切です!みなさん帰ったたらうがいを致しましょう('◇')ゞ…なんか学校の保健室にあるスローガンみたい(-"-;)
  

2007年11月17日

優しい時間

イヤァ〜今日は本当に寒い一日でしたよ。ここまで寒いともう冬はそこまで来ている感じですね。
そこ〜で、今日はたまにはテイスティングコメント等をのっけてみようかな?と思います。

開けてからだいぶ経つので、ビミョーですが古いボトルを状態チェックをするのを口実に久しぶりに開けたGLEN BURGIE 5年です。

グレンバーギーは、バランタインの主要モルトとしても知られていますが、オフィシャル品はほとんど出回っていなく2002年のアライドディスティラリーズから出された15年があります。

産地:スペイサイド
ハウススタイル:オイリー・フルーティー・ハーブ系・食前酒

蒸留所の歴史は1810年。
現在の場所に建てられたのは1829年の話です。
グレン・バーギーは第二次世界大戦後、多くのウィスキーが不足していた頃に幾つかのアライド系の蒸留所ではシリーズの幅を広げる為に違うデザインのスチルが追加されました。
そして今は取り外されたがグレンバーギーの円柱型をしたローモンドスチルから作られたグレンクレイグはよりオイリーでフルーティーなモルトが造られいたといわれています。『モルトウィスキー・コンパニオン』(故・マイケル・ジャクソン氏著より抜粋)

香り:ハーブ、ややシナモン、なめし皮、柑橘の香り(やや香りの少ないレモン)

味わい:トップは、さらっとしているが徐々にハーブ系の味わいと穀物の甘み、オイリーさは少なく軽い。フィニッシュに近づき樽由来の香りがほのかに感じられる。やはり5年というべきか、もっともらしい食前酒。

フィニッシュ:余韻は短いがややバニラ香がかえってくる気がする。

総評:★★★☆☆
古いボトルということと、あけてだいぶ経つということもありやや香りは落ち着いてしまっている気がするが、これはこれでさらっと飲めて美味しく感じることが出来る。出来れば早い時間に飲みたい。

という感じですかね?
これから、少しづつですがテイスティングコメントなんかも独断と偏見で書き込んでいきます。
  

2007年11月16日

ボージョレー解禁ですなぁ

昨日帰ってからTVを点けるとボージョレーヌーボーの解禁の中継をやっていました。(しかも東京ミッドタウン内で。う~ん高級な!!)

いやぁ今年はどうなのか?とかいろんな意見が出ていましたね。

僕のお店にはワインが置いていないのでボージョレーヌーヴォーは置かないのですが、やはり興味がわきますよね。

・・・と今日はお休みだったのでどこかのレストランで飲めるかな?と思いましたがあいにく今日は予定がびっしり!!
残念ながらレストランでのゴージャスタイムはお預け・・・。ですが!ふと買い物に最近よく行くスーパーにご飯の材料を買いだしに言ったら、『ボージョレーヌーヴォー解禁!!無料試飲コーナー!!』

!!!!ラッキー!こんな所でまさか今年のボジョーレーが飲めるとは!さすが最近お気にの場所♪

このスーパーでは担当するソムリエがいるらしくてスーパーには珍しいワインのセレクトが揃っているんですよね。

だって、ジャックセロスまで置いてあるんだもん・・・。

ということでいそいそと試飲させていただくことに、フィリップパカレのプリムール(ね?面白いでしょ?)もおいてありましたが残念ながらさすがに試飲はさせていただけませんでした。

試飲の結果は、結構濃厚で苺の味わい、タンニンはもちろん少ないのですがいいバランスがあり後口も心地いいですね。

皆さんも飲まれたことでしょうが、どうでしたか?
飲まれていない方は、お祭りなんで一度は飲むことをお薦めいたします。

最近のボージョレーも馬鹿には出来ないですよ♪  

2007年11月14日

数えて7歳ですね

11月15日はボジョレーヌーボー解禁日ですね♪
と、同時に15日は以前のお店から数えて7周年にあたります。
もちろん、今のお店ではまだ約5ヶ月ですが、やはり感慨深い物ですね。

7年経って、バーテンダーとしても12年の歳月が過ぎようとしている今、まだ若造ですが、それなりにも努力はし、様々な壁を乗り越えてきました。

これからも色々な壁が続くでしょうが、バーテンダーという仕事の魅力からはなれることは出来ないでしょうね。

このことを今の若い世代の方々にもわかっていただけるともっといいのですが・・・。

っと爺くさいかなface07

11月15日は木曜日なので定休日ですが、ある意味このお休みに初心を振り返るいい休日にしたいですね。

2000年蒸留のシングルモルトでも飲みながらね・・・。  

2007年11月11日

先輩の職人達 

先日のお休みは、久しぶり袋井へ帰郷。
ちょっと野暮用があったもので・・・。
用事を済ませて、少し長くなった髪を切りに袋井時代によくいっていた、美容院へ突然の予約。

まぁぼくはいつも行き当たりばったりデスカラ・・・。

久しぶりのマスターの声はいつもと変わらずお元気そう♪

っとお店に到着したら、なんと調度20周年のお祝いの花が!

そういえば前に言っていらっしゃったなぁ~と思い、店内に入るのと同時に『20周年おめでとうございます!!』

すごいですよね~20年という歳月は本当に長いです。

そしていつも通りのやり取りの中で、『静岡はどう?』『まぁ1年はガマンだよ!』と色々とご鞭撻をいただきました。

すると、しばしマスターの手を止めて「そういえば・・・僕のお客様で、今カナダで和食のお店をやっている方がいるんだけどね。今度2店舗目をカナダにまた出すんだって、それでね、袋井のOO丸っていうおすし屋さん知ってる?あそこのお店と僕のお店って開店の時期が一緒ぐらいなんだよ。丁度20年なんだけどね。そのカナダに出すって言うお客さんに頼まれて、今のお店を他の方に譲り来月にカナダに行くんだよ』

「ええ!あそこのお店って昔からあって有名ですよね?僕の袋井時代のお客さんもよく行ってらしゃったですよ。でも結構もうお年ですよね?』

『いや、僕とおんなじだけど今年で45歳だと思う、その年でカナダってすごい勇気だしフットワークだよね!!僕だったら怖くて出来ないよ、家庭もあるしね。』

そうですよね~でも、本当にすごいことです。
後からよく聞いた話ですと、もう娘さんも来年から大学生らしく、奥様もその子が高校を卒業したら、カナダに行くそうなんです。この絆もまたすごくいいですよね。

職人っていう者はいつまでも、何かを追いかけ続けるのかもしれませんね。

『いつ転機が訪れるのか?そしてその見極めをしてチャンスを確実に自分の物にすることが大事』

マスターにいいお話しを聞けて本当に良かったです。

やはり、僕が今悩んでいることを何も聞かずにさらりと教えてくれる、この人もまた、『美容師』という名の職人なのですね。  

2007年11月04日

あの日と今日を紡ぐ物

移転をして4ヶ月が過ぎ、改めて思う。
彼らがそこで憂い、また泣き、賑わってその頃を・・・。

今日は、移転してから初めてカウンターにワックスをかけました。


以前のお店から持ってきたこのカウンターには、やはり思い入れ残っている。
24才というあまりにも若い時期にお店を開き、母の友人でもある家具職人の方に無理をいい手作りで作っていただいた代物だ。

塗りも家具塗装の職人さんにお願いして綺麗にしていただいてた物だった。

7年という歳月がたとうとしている今、カウンターの傷がその歴史を物語っている。


『初めて、このカウンターの上でカクテルを作った時・・・。』

『このカウンターでみんなで笑っていた時。』

『お客様と言い合いのけんかをした時。』

『このカウンターがあの人の涙を受けた時。』

『このカウンターで、あの人のこの世で最後のカクテルをお出しした時・・・。』

BARのカウンターには、一人ひとりの思い出が刻まれています。

移転をする時に表面を削り修復をしようとしましたが、やはりそれは出来ずに今も昔も変わらぬ傷がそのまま残っています。

ワックスをかけながら、『この席は、あの方がよく座っていたよなぁ』とか、『この席でこんな夢を語っていたよね』なんて少し思い出に浸っていました。

袋井時代のお客様に昔と変わらぬ、カウンターに座っていただくとそんな話も酒の肴になります。

今は移転をし、新しい傷が出来始めて様々な思いを皆さんと一緒に時を刻んでいます。


ですが、私にとってはあの頃を忘れずいつもでもNO’AGEであり続ける。

それを改めて感じた一瞬でした。  

2007年11月03日

夢を追いかけて

今日静岡市では、毎年恒例になってきた大道芸ワールドカップが開催されていました。
私は、初めての拝見となりましたがいやもうすごい人でしたね♪

市内の街中ではいろんな場所で各々のジャグリングや芸を披露されています。
もちろんTV局の取材も沢山来ていました。

・・・とそんな日には必ず暇になるのが常なので、今日はたまっていた仕込みをせっせと市ながらOPENしました。

そんな所、以前の袋井時代のお客様が来訪。
『お久しぶり』という言葉に合わせていつものカクテル談義と最近の近況話。

暫くすると、また一人お客様が。
それも袋井時代のお客様です。
彼は、まだ若いのですがBARに限らずいろんなことに興味を持っている方で、車やスーツ男のラグジュアリーさを追求している彼です。

そんな彼が今日は疲れた顔で来店してカウンターに座ると少し安らいだのか顔が微笑んできた。
『マスター今日は、僕の設計したOOが発表されたんです』
そう彼は、OOの設計を携わる仕事をしていまして就職してから初めてそれが発表されたというのです。

『それはおめでとう!良かったね!』
心から思いました。

一杯目はいつものカクテルをオーダーし、疲れのせいか少し酔うのが早そうだといわれていましたが、やはり二杯目にはシングルモルトをオーダーしました。

僕の中で彼が疲れているということを考慮し、また特別な日だということも考えお出ししたのが、1980年蒸留のラガヴーリン ペドロヒメネスダブルマチャードです。
約10年前に発売されている商品ですね。

それは偶然(?)にも彼の生まれ年。
『マスターこれって・・・僕が生まれた年です。』
『イヤァ嬉しいです!』
彼は、学生時代その仕事に尽きたくて、いつか思う自分の夢を叶える為に今まで努力してきたことを語り始めました。

その彼にとっては本当に特別な1杯だったと思います。

そして、満足した彼は本当に喜ばしくもひとつの事を成し遂げた『男』の顔をしていました。

最後の帰り際に、『マスター本当に今日はいい一日です。有難うございました。』
そして僕は『その1杯はいつかまた、苦しいときや岐路に立たれた時に思い出すといいよ。これは君にとっての初心なんだと思うから』

BARとはこういうこともある。

『君が求める。だからこそ、その場所は変わることのない時間が流れるのです。』

夢を追いかけて、彼もまた一つの夢をかなえることが出来た。
そして私も常に夢を追いかけている。

それぞれ生きるものすべてが、何かを夢見ていた頃があるはず。
もしかしたらそれは、もう叶えているのかもしれません。

忘れないそのときの一瞬と、その感動。

大切なことですね。今日は、年下ですが彼に勇気をいただいたような気がした1日でした。